世界遺産 熊野古道 大門坂と那智の滝を観光タクシーで巡ってきた‼︎

那智の滝18 旅行日記

紀伊勝浦駅から観光タクシーを利用

 

紀伊勝浦駅6

南紀勝浦温泉の「海のホテル一の滝」さんにチェックインする前に観光した、世界遺産の熊野古道と那智の滝の様子をご紹介します!

 

 

紀伊勝浦の食事

東京から紀伊勝浦までやってきました。目的は温泉と生まぐろ!熊野の観光は予定にはなかったのですが、チェックインが15時だった為、お昼ごはんを頂けるお店を探していたところ、タクシーのおじさんに声をかけられました。

 

 

紀伊勝浦駅5

「サービス価格で那智の滝とお寺に連れて行ってあげるよ」とセールスされました。時刻は12時半。チェックインは15時だし、まだお昼も食べてないしなと迷いましたが、はるばる来たのだから行ってみようかな、とお願いしました。

 

 

紀伊勝浦のランチ7

紀伊勝浦のランチ8

出発前に腹ごしらえをします。タクシーのおじさんに勧めて頂いた「鮮魚創作和食 旨い酒 bodai」という駅前のお店です。肉厚でモチモチの生まぐろは新鮮で美味しかったです!

 

 

熊野観光タクシー

13時半、熊野観光へ出発!

 

 

 

 

熊野詣とは

 

熊野観光4

那智原生林2

熊野詣(くまのもうで)とは、熊野三山に参詣することをいいます。熊野三山とは、熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)、熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)、熊野那智大社と那智山青岸渡寺(なちさんせいがんとじ)補陀洛山寺(ふだらくさんじ)のことをいいます。平安時代に上皇や貴族の間で盛んになった熊野詣は、江戸時代には武士や庶民にまで広がりました。「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど、多くの人々が熊野三山へ巡拝するようになります。また、「観光」の始まりは巡礼の旅ともいわれ、熊野三山を参詣することは、まさに「日本人の旅の原点」なのだそうです。

 

熊野古道 大門坂

 

熊野古道

まず初めに案内して頂いたのは「熊野古道 大門坂(だいもんざか)」です。

 

 

熊野古道4

熊野古道とは、熊野三山へとつながる参詣道のことです。昔の人々はこの熊野古道を歩いて熊野三山を目指しました。熊野古道には複数のルートがあります。京都や大阪から向かう「紀伊路」、田辺に出て山道を通る「中辺路(なかへち)」、高野山と熊野大宮大社を結ぶ「小辺路(こへち)」、海岸線にある「大辺路(おおへち)」、伊勢と熊野を結ぶ「伊勢路」です。

 

 

 

熊野古道3

熊野古道 大門坂は、熊野古道のメインルートである「中辺路」にあります。熊野古道は2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産(文化遺産)に登録されました。「道」が世界遺産に登録されたのは、日本では初めてだそうです。

 

 

 

熊野古道2

熊野古道5

熊野古道7

熊野古道の中で、最も多くの人々が歩いたという大門坂は、昔の面影が残る貴重な古道でもあります。大門坂から熊野那智大社までは約650m、石段の数は約800段です。この石段を、平安時代の人々も歩いたのですね!

 

 

 

熊野古道6

「大門坂」という呼び名は、かつて坂の到着点に大きな門があったからだそうです。今回はタクシーで来ましたので見られませんでしたが、登口には樹齢800年の「夫婦杉(めおとすぎ)」があるそうです。

 

 

那智山青岸渡寺

 

那智山青岸渡寺

続いて案内されたは「那智山青岸渡寺」です。青岸渡寺の歴史は古く、開基は仁徳天皇(313399)時代と伝えられています。御本堂には、仁徳天皇時代にインドから熊野に渡来した裸形上人(らぎょうしょうにん)が、那智の滝壺で見つけたという、如意輪観音(にょいりんかんのん)像が祀られています。

 

 

 

那智山青岸渡寺4

那智山青岸渡寺3

推古天皇時代に作られた御本堂は、6回ほど改築されていて、現在の御本堂は、天正18(1590)年に豊臣秀吉によって再建されました。熊野地方で最も古い建物であり、西国三十三ヶ所第一番札所でもあります。那智山青岸渡寺も2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 

 

 

那智山青岸渡寺6

那智山青岸渡寺2

御本堂の後方には、那智の滝と三重の塔が見渡せる絶景のフォトスポットがあります。タクシーのおじさんに勧められて記念撮影をしました。

第一番札所 那智山青岸渡寺の御詠歌

補陀洛や 岸打つ波は 三熊野の 那智のお山に ひびく滝つ瀬

(ふだらくや きしうつなみは みくまのの なちのおやまに ひびくたきつせ)

 

 

 

那智山青岸渡寺5

延命の水「清浄水」は飲むことが出来ます。水源は那智の滝です。まろやかで美味しかったです。

 

 

 

那智山青岸渡寺7

続いて、那智山青岸渡寺のすぐ隣にある「熊野那智大社」へ向かいます。お寺と神社が同じ場所にあるのは神仏習合(しんぶつしゅうごう)の名残りだそうです。日本は仏教が来てから江戸時代まで、神と仏の区別がはっきりしていませんでした。明治になり、神仏分離令(しんぶつぶんりれい)が出され、神道か仏教、神か仏、神社か寺院、どちらか一方を選ぶよう命令されます。神を選んだ那智では、多くのお寺が壊されてしまいました。また、明治新政府の神道国教化によって、仏教や寺院、仏像を廃する廃仏毀釈 (はいぶつきしゃく)運動が全国的に広がります。そんな中、奇跡的に残った那智山青岸渡寺は、神仏習合時代を今に伝える貴重なお寺でもあります。

 

 

 

熊野那智大社

 

熊野那智大社

熊野那智大社6

熊野那智大社12

熊野那智大社7

熊野三山の一つである「熊野那智大社」です。全国約4000社ある熊野神社の御本社であり、社殿並びに境内は2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 

 

 

 

熊野那智大社2

熊野那智大社3

熊野那智大社の主祭神である熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の「夫須美」は「結」とも表され、ご縁や願い事を結ぶ縁結びの神様として有名です。熊野那智大社は昔から「結宮(むすびのみや)」とも呼ばれています。

 

 

 

熊野那智大社8

日本サッカー協会のロゴとしてお馴染みの三本足の八咫烏(やたがらす)は、神武天皇を大和まで道案内したといわれる烏であり、熊野の神様のお使いでもあるそうです。神武天皇を無事に大和へと導いたことから、八咫烏には「勝利を導く」という意味もあるそうです。

 

 

 

熊野那智大社17

熊野那智大社11

熊野那智大社14

熊野那智大社18

境内には、道案内を務めた八咫烏が熊野の地に戻り、石に姿をかえて休んでいるといわれる「烏石」があります。絵馬やおみくじも八咫烏です。

 

 

 

熊野那智大社5

こちらの御神木は樟霊社(しょうれいしゃ)といい、樹齢850年の樟木(くすのき)です。

 

 

 

熊野那智大社4

熊野那智大社13

幹の部分が空洞化していて、護摩木(300円)を持って通り抜けることが出来ます。無病息災や長寿のご利益があるそうです。

 

 

 

熊野那智大社9

熊野那智大社16

徒歩で熊野那智大社に来る場合、熊野古道 大門坂を歩き、467段ある石段を登ります。標高は500m

 

 

熊野那智大社14

熊野那智大社15

タクシーで来るとあっという間で分かりませんが、歩いて来ると、高さや達成感を味わうことが出来るでしょう!

 

 

 

那智山瀧見寺

那智山青岸渡寺に来る前に通り過ぎたお寺がありました。那智山奥之院(滝見寺)というお寺で、タクシーのおじさん曰く台湾のお寺だそうです。ネットで調べてもあまり情報がなく、現在は廃寺になっているようですが。その他、70年代に放送された仮面ライダーの撮影場所として使われたという情報がありました。ご興味のある方は検索してみて下さい。

 

 

 

那智の滝

 

那智の滝19

那智の滝14

那智の滝13

最後に案内されたのは「那智の滝」です。那智の滝は熊野那智大社の別宮「飛瀧(ひろう)神社」の御神体であり、こちらも2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産(文化遺産)に登録されました。

 

 

 

那智の滝

那智の滝は今回宿泊した「海のホテル一の滝」さんからも見えます。

 

 

 

那智の滝15

光ヶ峰遥拝石

階段を降りたすぐの場所には「光ヶ峯遥拝石(ひかりがみねようはいせき)」があります。光ヶ峰とは熊野の神様が降臨したとされる御山であり、那智山の信仰の原点だそうです。この石はその光ヶ峰に通じている石であり、撫でることにより原点であるパワーが頂けるそうです。撫でる回数によってご利益の内容が変わります。

 

 

 

那智の滝16

那智の滝17

那智山には数多くの滝があり、その内48の滝に滝修行の場として名前が付けられました。那智の滝とは本来、48ある滝の総称のことを指しますが、一般的に那智の滝というと、この那智の大滝(一の滝)のことを指すそうです。

 

 

 

那智の滝12

高さは133m。銚子口の幅は13m。滝壺の深さは10mです。日光の華厳の滝、奥久慈の袋田の滝と共に日本三名瀑の一つです。那智の滝の落差は日本一であり、流れ落ちる水量は毎秒1トンといわれています。

 

 

 

那智の滝3

那智の滝9

この日は前日まで雨だった影響で、通常の3倍くらい水量があるとのこと。那智の滝は、銚子口の岩盤に切れ目があり、その為流れ落ちる際に三筋に分かれるそうですが、今日は水量が多いので見られませんでした。そのことから、那智の滝は「三筋の滝」とも呼ばれています。

 

 

 

那智の滝4

那智の滝5

那智の滝7

滝を間近で見学するには、参入料(300)が必要です。中に入ると、ここでも滝のお水が頂けます。延命長寿のご利益があるお滝水です。

 

 

 

那智の滝6

かわらけ

マイカップでお水を頂きましたが、専用の盃、かわらけがありました。初穂料を納め、かわらけで頂きます。かわらけは持ち帰ることが出来ます。

 

 

 

那智の滝11

那智の滝10

更に滝を近くで、真正面で拝観する為、石段を登り、観覧舞台に向かいます。迫力満点の那智の大滝が見られる特等席です。遠くからでも見える那智の大滝は、間近で見るとその大きさ、勢い、水の音に圧倒されます。

 

 

 

那智の滝8

この付近一帯は吉野熊野国立公園特別地域であり、付近の山は那智原始林として国の天然記念物に指定されています。そしてこの原始林も世界遺産に登録されています。

 

 

 

まとめ

 

那智原生林

熊野の神様は老若男女、身分を問わず、どんな人でも受け入れてくれる神様だそうです。その為、昔も今も多くの人々が様々な場所から救いを求め、熊野の地を訪れます。昔の人々にとって、熊野詣の道のりは険しく、今とは比べものにならないほど、危険で命がけでした。

 

 

 

那智の滝23

那智の滝20

熊野の「クマ」とは、「奥まった処」「隠れたる処」という意味があり、聖なる地を表すそうです。「クマ」と「カミ」は同じ意味であり、「クマノ」とは「カミの野」ということであり、神々の住まえる地ということだそうです。また、熊野は黄泉の国ともいわれ、熊野三山を参詣することは「再生」や「蘇り」といった願いも込められています。熊野古道は、過去の罪を消し去り、再生を願う人々が歩いた祈りの道でもあります。

 

 

 

熊野観光3

熊野観光
今回の観光タクシーのコースは、熊野古道
大門坂那智山青岸渡寺熊野那智大社那智の滝でした。所要時間は約2時間。今回のプランの料金は、那智勝浦町観光協会の案内によると、10,030円+有料道路通行料800円=10,830円だそうです。(料金、所要時間は変更されているかもしれません。ご利用前にご確認下さい)

 

 

 

熊野観光2

観光タクシーの他、路線バスや観光バスもあります。詳しくは那智勝浦町観光協会や紀伊勝浦駅にある観光案内所にてお尋ね下さい。ちなみに路線バスは紀伊勝浦駅から大門坂まで出ています。大門坂まで路線バスで約20分。大門坂表参道熊野那智大社那智山青岸渡寺那智の滝と徒歩で参詣出来ます。次回は古の人々が歩いた道を、眺めた景色を体感しながら熊野詣にチャレンジしたいです!

 

 

 

那智原生林3

那智の滝21

飛瀧神社(那智の滝)を訪れた際、急にデジカメが動かなくなりました(撮影した順番も狂っていました)。神秘的な力が作用したのか、単にデジカメがポンコツだったのか分かりませんが、パワースポットとしても有名な熊野の地ですので、不思議な力の影響かもしれません

 

観光タクシーの利用

紀伊勝浦駅前またはお泊まりのホテル前発

那智の滝、熊野那智大社、那智山青岸渡寺周遊

所要時間 1時間40

料金 1 10,030円+有料道路通行料 800円=10,830

路線バスの利用

紀伊勝浦駅前発(熊野交通バス)那智山行

大門坂 所要時間 20 料金 430

那智山終点 所要時間 25 料金 630

料金や所要時間は変更されているかもしれません。ご出発前にご確認下さい。路線バスの時刻もお確かめ頂いてからご利用下さい。

ページが見つかりませんでした : 熊野御坊南海バス
御坊・日高地方、熊野地方の路線バスを運営しております。那智山・熊野三山への定期観光バス、県内外のバスツアー、貸切バスなどもご用意しております。
https://www.nachikan.jp/access/scheduled_bus/
熊野那智大社
熊野三山の一社、熊野那智大社(那智の滝)の公式ウェブサイトです。日本第一大霊験所根本熊野三所権現として崇敬の厚い社です。
熊野三山協議会
当協議会は熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺の三山一寺と本宮町、熊野川町、新宮市、那智勝浦町の三町一市で構成され、熊野の持つ歴史文化を広く情報発信し、地域の活性化を図る団体です。

 

動画のご紹介

 

 

 

 

コメント